教員採用試験には加点制度というものがあります。
特定の資格や免許、経験等がある場合、採用試験の点数に加点されるという制度です。
加点内容は都道府県、政令指定都市によっても異なります。
少しでも有利に採用試験に臨みたいと考えるのならば、利用したほうがよい制度といえます。
持っている資格や免許や経験が加点対象であることも
教員採用試験を少しでも有利に進める方法として、加点制度というものがあります。
資格や免許、そして経験などが採用試験に加点されるのです。
意外と知られていない制度かもしれません。
そのため、加点対象なのにもかかわらず、加点申請していない人も多いのではないでしょうか。
都道府県によって異なる加点対象
教員採用試験は都道府県、政令指定として独自に行われます。問題も試験内容も異なります。
それと同じで、加点対象も異なります。
そのため、受験する採用試験では何が加点対象となるのかをまずチェックしてみるとよいでしょう。
参照 加点制度(文部科学省)
もし加点対象となる資格や免許や経験がある場合には、申請するとよいでしょう。
また少し勉強すれば取れそうな資格や免許があるのなら、採用試験までに取得しておくといった対策も取ることができるでしょう。
加点対象となる資格や免許や経験
加点対象となる資格や免許、経験を紹介します。
冒頭でもお話ししたように、受験地によって加点対象は異なります。
- 教員免許複数所持、受験科目免許+隣接学種
- 司書教諭資格
- 外国語資格
- TOEIC
- TOFEL
- 英検1級、準1級、2級
- 3ヵ月以上の海外留学
- ポルトガル語
- スペイン語
- 臨床心理士
- 看護師免許
- 社会人経験者
- 理学療法士
- 作業療法士
- 言語聴覚士
- 情報、応用情報技術、基本情報技術などの資格(Microsoft Office Specialist、ITパスポート試験、基本情報技術者試験など)
- 博士号+専修免許
- 指定されたスポーツ大会(オリンピック、世界選手権、アジア大会、国民体育大会)など
- 芸術・文化の分野での全国規模以上で優秀な成績
- 剣道四段以上、柔道四段以上
- 調理師の資格(家庭科)
- 視能訓練士
- 手話通訳士
- 青年海外協力隊2年以上
- 精神保健福祉士
- 防災士
- 日本語検定1級
- 保健師
英語が優遇される傾向
多くの都道府県で英語関連の能力が優遇される傾向にあります。
英語の能力試験といえば「TOEIC」「TOEFL」「英語検定」が代表されるところです。
たとえば「英語検定」であれば1級と定めているケースもありますが、準1級、2級と定めているところもあります。
また同じように「TOEIC」「TOEFL」のスコアに関しても、都道府県によって違いがあります。
加点には制限がある
加点制度は採用試験を有利にすることのできる制度が制限が設けられていることがあります。
制限というのは、加点対象となるのが1つのみ、または上限点数が設定されているケースがあるのです。
たとえば宮城県の場合、申請できるのは1つということです。
参照 宮城県
埼玉県においても、申請できるのは1つのようです。
参照 埼玉県
三重県の場合、上限が15点とされています。
参照 三重県
加点対象、上限を確認
加点対象の満点が500点であったり800点であったりする都道府県もあります。
徳島県や愛媛県などです。
都道府県によっては、複数を合計できる可能性もあります。
よって、自分の持っている資格であったり免許、そして実績をまとめ、受験を希望する都道府県の教育委員会に「何が加点対象となるのか」、「何点加点されるのか」などを聞いてみるとよいでしょう。
難易度が低いと思う加点対象
加点対象として取得する資格や経験等で、難易度が低いと思うものを紹介します。
あくまでも個人的見解です。
TOEICやTOEFL、英検あたりは難易度が低いと思います。都道府県によってスコアの設定が違いますが、英検2級、準1級レベルがあればよいです。英検2級といえば高校卒業レベルです。点数としては6割取ればよいため、難易度は低めだと思います。
また複数の教員免許も比較的簡単だと思います。たとえば大学生であれば、数時間プラスして対象の授業に出て単位を修得すれば取得できてしまいます。
あと海外留学3ヵ月以上というのも、比較的難易度は低いと思いました。これは2024年の段階では佐賀県でのみの加点対象となっています。教育委員会が適当と認めるものに限ると条件付けされているため、利用をしたいと考える場合には一度確認してみるとよいでしょう。