教員 体験記

社会人経験があるからこそ保護者と話しやすい

子ども達の親と話しやすい

社会人経験は先生にとって大きな武器となる!

社会人経験があると子ども達の親との話がしやすくなります。それは「子どもの親と同じ立場で社会で生きてきた経験があるため」です。

ちょっと分かりにくいかもしれないので、もう少し分かりやすく説明します。

すぐに学校の先生になった場合

多くの教員は、大学を卒業してすぐに学校の先生になります。つまり、学校以外の社会を知りません。一般的な会社で働くと、どういった扱いをされ、どのくらいの給料をもらっているのか。いつ潰れるか分からない会社に対しての不安。そういったものを身を持っては体験していません。

しかし学校に通っている子どもの親は、ほとんどそういった状態の中で働いています。

そのため社会人経験があると、そういった状態がどういうことなのかを身を持って体験していると共に、保護者が何を求めているのか、保護者と何を話した方が良いのかがハッキリと理解できるのです。

子どもをホワイトカラーにしたい保護者の気持ち

私はこのようなことを言われたことがあります。

「私の子どもにはホワイトカラーの職業に就いてもらいたいんです。」

つまり頭を使ったり背広姿で仕事をする人の事ですね。それを聞くと普通であれば、

「なればいいじゃん。頑張れよ。」

で終わってしまいます。もう少し言葉を上手く装飾するかもしれませんが、気持ち的にはこういったことでしょう。

しかし私がその言葉を聞いた時には、その人の家庭状況、親の仕事内容、そしてその背景などが一気に頭の中に駆け巡りました。そして、社会の厳しさ、不安、そういったものをこの親は持っていて、そういった中で子どもを育てているのだなと感じました。

つまりそれは、その子の親と同じように、学校ではない、その他の一般的な社会で仕事をしていたから理解が出来たのです。

この件以外にも、社会人をやっていてよかったなぁと思う体験は数多くしました。決して社会人経験は無駄にはならないですし、むしろプラス要因しかないと思っています。

机上の空論が多く説得力がないことも

私が社会人を経験した後に先生になって良かったと思ったことは、「机上の空論で話をすることがほとんどない」ということです。

子どもに何か指導するどのように話すでしょうか。

「これはしてはいけないことだ。」

この指導の仕方は、子どもに疑問を持たせてしまいます。「なぜダメなの?」と。

「これはしてはいけないことだ。なぜなら●●だからだ。」

こちらの指導方法の方が良いですね。なぜ自分が注意されているのか、もし間違った行いをしたらどんなことになってしまうのか、子どもに想像させることができるためです。

子ども達にはしっかりと理由を説明する必要があります。

しかしどんなにしっかり理由を説明したとしても、説明する人、つまり先生にその経験があるのかないのかでは、説得力が変わってくるのです。

遅刻はダメ それってなぜ?

あくまでもたとえ話です。

学校では「遅刻はいけません」と指導することでしょう。ではなぜ遅刻はいけないのでしょうか?

「それがルールだから」
「他の人に迷惑をかけてしまうから」

と説明して納得する子どもがいる一方、そうではない子どももいることでしょう。

先生:「それがルールだから」
子ども:「ルールは守らなければならないの?」

先生:「他の人に迷惑をかけてしまうから」
子ども:「他の人に迷惑をかけてはいけないの?」

人それぞれいろいろな意見を持っていますので、こういった反応が返ってくる可能性もあるわけです。

このようなとき社会人経験があると、以下のような指導をすることができると思います。

あくまでもたとえ話です。

「ルールを守らないと周りの人に迷惑をかけてしまう。迷惑をかける行為は信用を失うことにつながる。信用を失うと、自分が何かしたいときには話を聞いてもらえなかったり協力してもらえなくなってしまう。働きづらくなるし友達も失ってしまう。」

「社会で重要なのは信用。たとえば10時にお客さんと待ち合わせをしていたとする。話の内容としては大きな仕事を契約するといった内容。

ところが決められた時間に行かなかった。時間を守るというルールを守らなかったわけだ。相手からしてみると、時間さえ守れないような人間と大きな仕事の契約は結べないと思われてもおかしくない。

時間を守るというルールを守らないことにより、大きな契約を取ることができず、自分の会社に対して大きな損失を出してしまうことになる。大きな損失を出した会社は人を雇うことができず、今回の問題の原因を作った人間を会社から手放す可能性がある。

はじめはたった1つの時間を守るというルールを守らなかったというだけなのに、大きな問題につながる。」

少し極端な例かもしれませんが、世の中このようなことがあってもおかしくありません。社会人であれば時間を守ることがどれだけ大切か身に染みて分かっている人がほとんどです。

時間を守らなかった=会社に大きな損害を出してしまう=会社を追われることになる=家族を養えなくなる

このようなことになる可能性もあるわけです。多少説明に時間はかかるかもしれませんが、具体的な話をすると子どもは何となくでも分かってくれるものです。

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